本が好きで図書館司書を目指している方の中には、「やめとけ」という声を聞いて不安になっている方も多いのではないでしょうか。
確かに図書館司書は本に囲まれて働ける魅力的な職業ですが、正社員になれる人はほんの一握りという厳しい現実があります。
この記事では、図書館司書がやめとけと言われる5つの理由と正社員になれない現実、そして対処法まで詳しく解説します。
図書館司書を目指すかどうか悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んで判断材料にしてください。
図書館司書はやめとけと言われる5つの理由
図書館司書という職業には、憧れだけでは乗り越えられない厳しい現実が存在します。
ここからは、実際に現場で働く司書や元司書の声から見えてきた、図書館司書がやめとけと言われる5つの理由を解説します。
これから司書を目指す方は、理想と現実のギャップを知っておくことで後悔のない選択ができるでしょう。
給料が低すぎて生活が成り立たない現実
図書館司書の給与水準は、生活していくのに厳しい金額となっています。
非正規職員の場合、時給は最低賃金程度が相場で、月給制でも18万円から20万円前後が一般的です。
正社員として採用された場合でも、平均年収は200万円台後半から350万円程度にとどまり、一般企業の平均年収と比較すると大きな差があります。
月収17万円から18万円では、一人暮らしをするだけで精一杯の生活になってしまいます。
専門資格が必要な仕事にもかかわらず、この給与水準では将来設計を立てるのが難しいという声が多く聞かれます。
給料の低さが、図書館司書をやめとけと言われる最も大きな理由の一つとなっています。
正社員の採用枠が極端に少なく競争が激しい
図書館司書の正社員採用は、年間を通じて非常に限られた枠しかありません。
多くの自治体では、退職者や休職者が出たときのみ募集をかけるため、毎年必ず採用があるわけではないのが実情です。
司書資格を持つ人は毎年数千人単位で増えていく一方、正社員のポストは限られているため、需要と供給のバランスが完全に崩れています。
募集があっても経験者優遇の条件が付いていることが多く、未経験者にとってはスタートラインに立つことすら困難です。
採用枠の絶対数が少ないという構造的な問題が、図書館司書の就職難の根本原因となっています。
非正規雇用が6割以上を占める不安定な雇用環境
図書館業界全体で、非正規雇用の割合が極めて高い状況が続いています。
大学図書館で働く司書の6割が非正規雇用というデータがあり、公共図書館ではさらに高い割合になっています。
非正規職員として働く場合、契約は半年や1年ごとの更新が一般的で、いつ雇い止めになるか分からない不安を抱えながら働くことになります。
ボーナスや退職金がないケースも多く、正社員と同じような仕事をしていても待遇面で大きな差があります。
非正規で5年間働き続けても、そこから正社員になれる保証はほとんどありません。
安定した雇用を求めて図書館司書を目指す人にとって、この雇用環境の不安定さは大きな障壁となっています。
専門性が社会的に評価されていない問題
図書館司書は国家資格でありながら、その専門性が十分に評価されていないという課題があります。
資料の分類整理、レファレンスサービス、情報検索など高度なスキルが求められる仕事ですが、一般的には「本の貸し借りをする人」というイメージが強いのが現状です。
実際の現場では、選書から蔵書管理、利用者サービス、イベント企画まで幅広い業務をこなしていますが、その専門性が給与や待遇に反映されることは少ないのです。
図書館を運営する自治体や大学の人事担当者からも、司書の専門性を理解してもらえないという声が聞かれます。
専門資格を持っていても一般事務職と同じ扱いを受けることもあり、モチベーションの維持が難しいと感じる司書も多くいます。
専門性に見合った評価が得られないことが、離職や転職を考える要因になっています。
キャリアアップの道が限られている実態
図書館司書として働き始めても、その先のキャリアパスが見えにくいという問題があります。
一般企業のように主任、係長、課長と段階的に昇進していく制度が整っている図書館は少なく、長年働いても役職や給与が大きく変わらないケースが多いのです。
特に非正規職員の場合、どれだけ経験を積んでも時給が少し上がる程度で、キャリアアップの実感を得られません。
正社員になったとしても、図書館という専門職の枠内でのキャリア形成に限定されることが多く、組織全体での昇進機会は限られています。
認定司書などの上位資格を取得しても、それが必ずしも待遇改善につながるわけではないという現実もあります。
将来のキャリアビジョンが描きにくいことが、若い世代に図書館司書がやめとけと言われる理由の一つとなっています。
図書館司書で正社員になれない現実
図書館司書として正社員になることは、想像以上に困難な道のりです。
ここでは、正社員採用試験の実態や合格のハードルの高さ、公務員試験の必要性など、正社員になれない具体的な理由を詳しく見ていきます。
これらの現実を知ることで、自分がどのような戦略で図書館司書を目指すべきかが見えてくるでしょう。
採用試験の倍率は10～80倍の狭き門
図書館司書の採用試験は、非常に高い競争率となっています。
自治体によって倍率にばらつきはあるものの、10倍から30倍程度が一般的で、人気の高い地域では80倍を超えることもあります。
国立国会図書館の採用試験では、総合職が98.3倍、一般職でも54.0倍という驚異的な倍率が記録されており、教員採用試験よりも難関だと言われています。
この高倍率は、司書資格保有者が毎年増え続ける一方で、採用枠が限られていることが原因です。
書類選考、筆記試験、面接と複数の関門があり、すべてを突破するには相当な準備と運が必要になります。
10倍を超える倍率では、資格を持っているだけでは全く不十分で、実務経験や他のスキルを持っていることが合格の鍵となります。
年間採用人数は1～5名程度の厳しい現状
図書館司書の正社員採用は、募集人数そのものが極めて少ないのが実態です。
多くの自治体では年間1名から5名程度しか採用枠がなく、募集自体が毎年行われるわけではありません。
小規模な市町村では数年に一度しか募集がないケースもあり、タイミングを逃すと次のチャンスがいつ来るか分からない状況です。
大学図書館でも同様で、退職者が出た場合のみ補充するという採用方針が一般的なため、安定して募集が出ることはありません。
司書資格を持つ人が全国に数万人いる中、年間の採用総数は数百人程度にとどまるという需給バランスの悪さが問題となっています。
この構造的な問題により、どれだけ優秀な人材でも正社員になれない可能性が高いのが現実です。
経験者優遇で未経験者には更に高いハードル
図書館司書の求人の多くが「図書館での勤務経験必須」という条件を設けています。
これは、限られた採用枠で即戦力を求める図書館側の事情によるもので、未経験者にとっては最初の壁となります。
大学で司書資格を取得したばかりの新卒者は、この「経験必須」という条件によって応募すらできないケースが多いのです。
経験者優遇の背景には、図書館業務の複雑さと、新人教育に十分な時間を割けない現場の実情があります。
未経験者が正社員を目指す場合、まず非正規職員として数年間働いて経験を積むことが事実上の必須ルートになっています。
しかし、非正規で働いても必ず正社員になれる保証はなく、経験を積んでも結局採用試験に落ち続けるという悪循環に陥る人も少なくありません。
公務員試験に合格する必要がある公立図書館
公立図書館で正社員として働くには、地方公務員試験に合格する必要があります。
図書館司書として働きたい場合でも、まず自治体の職員採用試験を受けなければならず、一般教養や専門知識を問う筆記試験の対策が必須です。
司書資格だけでなく、公務員試験特有の科目である政治、経済、法律、数的処理なども勉強しなければならないため、準備に膨大な時間がかかります。
さらに、公務員試験に合格しても必ず図書館に配属されるとは限らず、他の部署に配属される可能性もあります。
図書館配属を希望する場合、面接時に強くアピールする必要がありますが、それでも確約されるわけではありません。
公務員試験という高いハードルが、図書館司書への道をさらに狭くしている要因となっています。
それでも図書館司書を目指すための対処法
厳しい現実はあるものの、図書館司書への道を諦める必要はありません。
ここでは、正社員になるための現実的な戦略と、自分の市場価値を高めるための具体的な方法を紹介します。
これらの対処法を実践することで、競争の激しい図書館司書の世界でも生き残るチャンスを広げることができるでしょう。
まずは非正規雇用で経験を積む戦略
未経験から図書館司書を目指す場合、非正規職員からスタートするのが最も現実的な方法です。
正社員の求人の多くが経験者を求めているため、まずは非正規でも良いので現場に入り、実務経験を積むことが重要になります。
アルバイトやパートとして働きながら、図書館システムの操作、レファレンスサービスの実践、イベント企画の経験など、実務スキルを身につけていきましょう。
非正規職員として働く期間は、単なる待機期間ではなく、自分を成長させる修行期間だと考えることが大切です。
現場で得た経験は、次の採用試験での面接やエントリーシートで大きな武器になります。
3年から5年程度の実務経験を積んだ後、正社員の募集に応募するという計画的なキャリア形成を目指しましょう。
司書資格以外のスキルを身につける重要性
司書資格だけでは差別化が難しいため、他のスキルや資格を併せ持つことが重要です。
基本的なパソコンスキルはもちろん、WordやExcelでの資料作成、データベース管理などができることは最低限の条件となります。
英語力があれば、洋書の管理や海外の論文検索サービスの案内など、担当できる業務の幅が広がります。
イベント企画力やコミュニケーション力も、地域に開かれた図書館運営において重視されるスキルです。
簿記や法律の知識があれば、図書館の予算管理や著作権関連の業務でも活躍できるでしょう。
複数のスキルを組み合わせることで、他の応募者との差別化を図り、採用の可能性を高めることができます。
デジタル技術やITスキルで差別化を図る
図書館のデジタル化が進む中、ITスキルを持つ司書の需要が高まっています。
電子書籍の管理システム、デジタルアーカイブの構築、オンラインレファレンスサービスなど、新しい技術を扱える人材が求められているのです。
プログラミングの基礎知識やデータベース設計のスキルがあれば、図書館システムの運用や改善提案ができる貴重な人材として評価されます。
SNSやウェブサイトを使った情報発信のスキルも、図書館の広報活動において重要性を増しています。
これからの時代、紙の本だけでなくデジタルコンテンツも扱える司書が必要とされるでしょう。
ITスキルを身につけることで、従来の司書とは異なる新しいキャリアパスを切り開くことができます。
認定司書など上位資格で専門性を高める
司書資格の上位に位置する認定司書の資格を取得することで、専門性をアピールできます。
認定司書は、図書館情報学に関する高度な知識と実務経験を証明する資格で、取得には一定の条件と試験合格が必要です。
この資格を持っていることで、採用試験での書類選考や面接で有利に働く可能性があります。
専門図書館や大学図書館など、より高度な専門性を求められる職場では、認定司書の資格が評価されるケースが増えています。
継続的な学習と自己研鑽の姿勢を示すことができるため、キャリアアップの材料にもなります。
ただし、資格を取得しただけで必ず待遇が改善されるわけではないため、他のスキルと組み合わせて総合力を高めることが重要です。
派遣会社登録で時給アップと経験値を獲得
派遣社員として図書館で働くことも、キャリア形成の一つの選択肢です。
派遣会社に登録すれば、時給1,500円以上の条件で働けることもあり、一般的なパートやアルバイトよりも良い待遇を得られます。
派遣の場合、複数の図書館を経験できる可能性があり、様々な図書館の運営方式や業務内容を学ぶことができます。
大学図書館、公共図書館、専門図書館など、異なるタイプの図書館で働いた経験は、正社員採用試験で大きなアピールポイントになります。
派遣社員としての勤務期間中に人脈を広げることもでき、採用情報をいち早く入手できるメリットもあります。
収入を確保しながら経験を積めるという点で、派遣という働き方は戦略的なキャリア形成の手段として有効です。
図書館司書の経験が他の仕事で活かせるスキル
図書館司書として働いた経験は、他の職種でも十分に活かすことができます。
ここでは、司書の仕事を通じて身につくスキルと、それを他の業界でどう活用できるかを具体的に解説します。
もし図書館司書として正社員になれなかった場合でも、培ったスキルは別のキャリアパスでも役立つことを知っておきましょう。
情報検索と調査能力は幅広い業界で重宝される
図書館司書の仕事で最も重要なスキルの一つが、情報検索と調査能力です。
利用者からの質問に答えるレファレンスサービスを通じて、膨大な資料の中から必要な情報を素早く見つけ出す力が鍛えられます。
この能力は、企業の調査部門、マーケティング部門、コンサルティング業界など、情報を扱う多くの職種で高く評価されます。
インターネット上の信頼できる情報を見極める力や、複数の情報源を比較検討して結論を導く力も身につきます。
資料のデータベース検索に慣れていることは、企業の情報システム部門でも活かせるスキルです。
情報過多の時代だからこそ、正確な情報を効率的に探し出せる人材は様々な業界で求められています。
接客・レファレンス経験で身につくコミュニケーション力
図書館のカウンター業務を通じて、高いコミュニケーション能力が養われます。
子どもから高齢者まで、様々な年齢層や背景を持つ利用者と接することで、相手に合わせた対応ができるようになります。
レファレンスサービスでは、利用者の曖昧な質問から本当に求めている情報を引き出す聞き取り能力が鍛えられます。
クレーム対応や困難な状況での問題解決経験も、接客業や営業職で役立つスキルです。
丁寧な言葉遣いや礼儀正しい態度は、どの業界でも基本的なビジネスマナーとして評価されます。
このコミュニケーション力は、顧客対応、営業、人事、教育など、人と関わる仕事全般で活かすことができるでしょう。
資料管理・分類整理で培われる事務処理能力
図書館の資料管理業務では、正確で効率的な事務処理能力が身につきます。
日本十進分類法による資料の分類整理、目録データの作成、蔵書点検など、細かい作業を正確にこなす力が養われます。
大量の資料を扱う中で、優先順位をつけて効率的に作業を進める時間管理能力も向上します。
図書館システムへのデータ入力や統計資料の作成を通じて、基本的なパソコンスキルとデータ管理能力も磨かれます。
ルールに従って正確に作業を進める力は、総務、経理、人事などのバックオフィス業務で重宝されます。
この事務処理能力は、多くの企業で基礎的なスキルとして求められるため、転職時の強みになるでしょう。
イベント企画運営で得られるプロジェクト管理スキル
図書館でのイベント企画や展示コーナーの設置を通じて、プロジェクト管理の基礎が学べます。
読み聞かせ会、講演会、ワークショップなどのイベントを企画する際には、予算管理、スケジュール調整、関係者との調整など、様々な要素を考慮する必要があります。
企画立案から実施、振り返りまでの一連の流れを経験することで、PDCAサイクルを回す力が身につきます。
複数の関係者と協力してプロジェクトを進める経験は、チームワークやリーダーシップの能力を高めます。
限られた予算の中で最大の効果を出すための工夫は、企業の企画部門やマーケティング部門でも活かせるスキルです。
このプロジェクト管理能力は、様々な業界で通用する汎用的なビジネススキルとして評価されます。
図書館司書として培ったスキルは、実は多くの企業が求める能力です。
しかし、自分のスキルをどの業界で活かせるか、一人で判断するのは難しいもの。
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よくある質問Q＆A
図書館司書を目指す方や、すでに働いている方から寄せられる疑問について、具体的に回答します。
給与、資格、適性、働き方など、実務的な質問に対する答えをまとめましたので、キャリア選択の参考にしてください。
図書館司書の正社員の年収はどのくらい？
図書館司書の正社員の年収は、勤務先によって大きく異なります。
公立図書館の公務員として働く場合、初任給は月給20万円前後からスタートし、年収にすると300万円から350万円程度です。
地方公務員として働く司書の場合、勤続年数とともに昇給があり、30代後半から40代で年収400万円から500万円に達することもあります。
一方、民間企業が運営する図書館や契約社員として働く場合、年収200万円台後半から350万円程度にとどまるケースが多いです。
大学図書館の職員として働く場合も、大学の規模や雇用形態によって年収には幅があります。
全体として、図書館司書の年収は一般企業の事務職と比較すると低めの水準となっています。
司書資格なしでも図書館で働ける？
司書資格がなくても、図書館で働くことは可能です。
実際、公立図書館で働く職員の中には、自治体職員として採用され図書館に配属された人も多く、必ずしも司書資格を持っているわけではありません。
非正規職員の求人では「司書資格優遇」という条件が多く、資格がなくても応募できるケースがあります。
カウンター業務や配架作業など、専門性の低い業務であれば、資格がなくても従事できます。
ただし、正社員として採用される場合や、レファレンスサービスなど専門性の高い業務を担当する場合には、司書資格が必須条件となることがほとんどです。
長期的なキャリアを考えるなら、資格を取得しておいた方が選択肢は広がるでしょう。
図書館司書に向いている人の特徴は？
図書館司書に向いている人には、いくつかの共通する特徴があります。
まず、本や情報に対する強い興味と探究心を持っていることが大切です。
細かい作業を丁寧にこなせる几帳面さと、資料を正確に分類整理できる注意力も必要な素質です。
利用者とのコミュニケーションを楽しめる人、困っている人を助けることに喜びを感じる人も向いています。
一方で、静かな環境が好きな人、人と関わるのが苦手な人というイメージは実際とは異なります。
図書館司書は接客業の側面も強く、様々な人と関わる仕事だからです。
新しい知識を学び続ける意欲と、変化する図書館サービスに柔軟に対応できる適応力も、これからの司書には求められるでしょう。
司書資格の取得難易度はどれくらい？
司書資格の取得そのものは、それほど難しいものではありません。
大学や短大で司書課程の科目を履修し、必要な単位を取得すれば資格を得ることができます。
通信制大学を利用すれば、社会人になってからでも資格取得を目指すことが可能です。
司書講習を受講する方法もあり、夏季に集中して学ぶことで短期間で資格を取得できます。
試験に合格する必要はなく、所定の課程を修了すれば確実に資格が得られるため、取得率は高いです。
ただし、資格を取得することと、図書館司書として就職することは全く別の問題で、採用試験に合格する方がはるかに難しいというのが現実です。
正社員以外の働き方にはどんな選択肢がある？
図書館司書として働く方法は、正社員以外にも様々な選択肢があります。
契約社員として1年や数年単位で働く方法があり、正社員と同様の業務を担当できることもあります。
パートやアルバイトとして、週に数日だけ働くという柔軟な働き方も可能です。
派遣社員として働く場合、複数の図書館を経験できる上、比較的高い時給を得られることもあります。
フリーランスの図書館コンサルタントとして、複数の図書館にアドバイスをする働き方を選ぶ人もいます。
また、図書館の業務委託を受けている企業に就職し、図書館司書として派遣される形で働く方法もあります。
ライフスタイルやキャリアプランに合わせて、自分に適した働き方を選ぶことが大切です。
まとめ
図書館司書は本に囲まれて働ける魅力的な職業ですが、給与の低さ、非正規雇用の多さ、正社員採用の難しさなど、厳しい現実があることも事実です。
正社員になるための採用試験は10倍から80倍という狭き門で、年間の採用人数も1名から5名程度と極めて限られています。
それでも図書館司書を目指すなら、まず非正規雇用で経験を積み、ITスキルや上位資格で差別化を図ることが重要です。
司書として培った情報検索能力、コミュニケーション力、事務処理能力、プロジェクト管理スキルは、他の職種でも十分に活かすことができます。
図書館司書という職業の現実をしっかりと理解した上で、自分のキャリアプランを慎重に考えることが、後悔しない選択につながるでしょう。
